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上映会の感想 ----------------------------------- 2004年4月21日



 見終わった後は、もうボーッとして放心状態でした。
 途中で悲しすぎて涙が出たり、目をそむけたくなるようなひどい場面もあったけど、文字や写真だけでは感じないものを映画によって感じました。今までは防空壕(ガマ)に避難していればけっこう安全で助かるものだと思っていたけど、本当はそんな生ぬるいものではなかったのだとショックを受けました。
 そして何よりも深く心に残ったのは、普通に暮らしているはずだったたくさんの家族が戦争によって引き裂かれ、あんな風に死んでいったことです。その時、たまたま戦争が起きてしまったがためだけに、平穏な生活をうばわれ、まだまだ生きられるはずだった命をひどいかたちで亡くしてしまった人たちの悔しさや悲しさは私なんかには計り知れないものだと思います。
 映画の中では10歳の男の子が家族全員を亡くしてもたくましく生きていました。果たして私にそんな強さがあるでしょうか。死ぬことよりも生きることの方が、よっぽど辛く苦しいあの状況の中で自分ひとりだけで生きていけるでしょうか。
 私にはそんな自身はありません。小さな赤ちゃんを連れて避難し続けた女の人も本当に大変だったと思います。
 「命さえあれば何でもできる。命をそまつにしてはいけない」本当にそのとおりだと思います。あの言葉をずっと心に刻み続けておかなければならないと思います。
 それと、自分よりも子どもを、自分よりも親をという深い家族愛にものすごく感動しました。
 私が今、当たり前のように家族みんなで平和にくらせていることは、とても幸せなことなのだと実感しました。
 修学旅行に行って、楽しむだけでなく平和の尊さをじっくり考えようと思います。

 私はこの映画を観て「沖縄へは楽しむ気持ちだけで行くのはだめだなぁ・・・」と改めて思いました。私は修学旅行の話とかを聞いたり、話したりしている時、今考えてみると私は「海きれいやろなぁ」とか、「お土産いっぱい買いたいなぁ」とか、楽しむことばっかり考えていて、昔の沖縄であった戦争のこととかは、見て見ないフリをしてたと思います。
 じいちゃんやおばあちゃんから戦争の時の話を聞いたり、授業の時に勉強したり、調べたりってのを、だいぶ前からしていたけど、戦争のドラマ・映画・本などを何回観ても、悲しくなってくるし、むかついてきます。
 昔の人たちの考えは個性がないと思います。映画にも出てきた人の中にもそんな印象をもちました。“戦争をして誰が喜ぶ” “なぜ、戦争で死んだらお国のためになるの?” “なぜ罪もない人々が殺されないといけないの?” など様々な疑問が出てきました。
 どうしたら戦争が無くなるのか? こんな悲しい思いをしているのに、なぜ今の私にできることは何なのか、分からない自分が悔しいです。
 映画の中で足に蛆がわいていたり、普通に石でもなげるかのように爆弾を投げたり、死んだ人をゴミのように引っぱっている映像が出てきたとき、目をそむけたかった。でも、「これが現実にあったことなんだ」と思うと、なぜか「今、観とかないとあかん。私たちが見なかったらあかん。」という考え方が出てきました。
 私たちがこれから昔あったことと、どう向き合っていくのかで平和になるかならないか決まると思う。

 今までたくさんの戦争に関する記録、ビデオを観てきました。記憶のすべてが悲しいものや腹立たしいものばかりでした。そして、この“月桃の花”もそうでした。この映画を観るまでに、この映画は沖縄地上戦の惨劇を描いた実話であると言うことを予め知っていて、物語のプロローグで、死んでしまう人の名前が分かってしまう時があって、その人が元気で歩いているときがその人が死んでしまうときより悲しくて、とてもせつなくて、無理だと分かっていますが、つい「逃げて欲しい」とか「なんでそこでこの人が死ななければいけないのか、」というようなことを考えてしまいました。
 この映画で日本軍の身勝手さや横暴な所が強調されているところがいくつかあったように思います。せっかく避難していた所から出したり、無意味に住民や女の人たち・つまり自分より弱い立場の人たちをなぐったり、その人たちの「人権」を全く無視している場面が本当にたくさん出てきました。でも、私は、そんな日本軍を悪者と言うよりも被害者ではないのか、と思います。
 ファシズムによる洗脳の被害者、戦争の被害者です。自分が戦争の被害を受けていることを知らないで、その被害者がまた新しい被害者を造りだしていったような気がします。
 薄暗いガマの中での生活はとてもつらくて、神経を極限まですり減らしてしまったことも、みんな頭がおかしくなってしまったんではないでしょうか。映画ではまだ少し明るかったけど、ほんとうはもっと暗そうです。しかも、人の骨があったり、その場所で誰かが死ぬほどつらい思いをしているのが、分かってしまったので、入るのはとてもつらいです。常識では考えられないような惨劇がガマで繰り広げられたことが何度も映像で、本で、話で聞いてもその苦しさを実感することはできないのですが、その苦しさは伝わってきました。
 この映画は一言一言の台詞が本当に重いです。それはこの物語が戦争の話だからということだけでなく、戦争のつらさが分かっている人たちがつくった映画であり、戦争を知らない私たちに強く伝えたい事のある映画だからだと思います。「たくさんの人が死んで、でもそんなことを気にする余裕もなかった」という台詞がありました。人が死んだということを「そんなこと」としてしまう、その状況がとても怖かったです。
 あと、とても恐ろしかったのは、やっぱり自分の周りに居る仲間や友達より、上官の命令、会ったこともない天皇の方を大事にしたことでした。本当に殺してしまうとは思っていませんでした。あの男の人はみんなを守るために死を覚悟して行ったのが、殺されてしまうのではあまりにもひどすぎでした。

 たくさんのことを感じたので何から書いていけば良いのか迷ってしまいます。
 まずは、この映画を観て衝撃を受けました。今の私たちの生活では考えられないような映像で、「本当に日本なんだろうか」「こんなことがあったのだろうか」と思うぐらいでした。あちこちで爆弾が爆発し、ミサイルなどで打ちこわしていました。食べ物や水、そして薬なども全くない状態です。
 そんな過酷な生活の中で思ったことを三つ書きます。
 まず、家族のことです。お母さんがあの生活の中でも必死に我が子を守ろうとする姿は、愛情が伝わってきました。家族ではないけれど、同じガマの中で生活している人々。皆が苦しいはずなのに、励ましあい守りあっている姿はすばらしかったです。
 二つ目に命のことです。戦争でいったいいくらの人の命が失われたでしょうか。何も関係ない人の命も失われたはず。命は自分だけのものではないと思います。たくさんの人に愛されて支えられて生きているのだから、悲しい戦争で命は落としてほしくないです。
 三つ目に平和のことです。今の日本(世界も)は戦争が終わって今があります。戦争はすごくむだなものだけど、やったからには学んだ事ががたくさんあると思います。それを次に活かしていかなければいけない。命を失った人も、もう戦争が起こらないように、平和になるようにがんばっていると思います。だから、私たちがつくりあげていかなければならない。平和っていうのは勝手になるものではなく、人々の気持ちがないと平和にならない。今もこうしている間にも亡くなっていく人がいる。私には何ができるんだろう。どうしたらいいんだろう。この映画を観て、私なりに考えたことたはこの気持ちを忘れないでおこうと思いました。

 観るというよりも、ほとんど泣いて涙で前が見えなかったんです。とても残酷でした。あんなに生々しい映像を見たのは初めてでした。でも、しっかりと目を開けて見てました。最初の方はあまり意味がわからないまま見ていましたが、だんだん意味が分かってきて、この先どうなるかという所まで見えてきて、怖かったです。私たちが生まれる昔にこんなおそろしいことがあったなどとは思いませんでした。これまでに、社会の授業や道徳の授業などでたくさん戦争について勉強してきましたが、戦争の恐ろしさがよく分かりませんでしたが、なんとなくは感じていました。
 今日、この映画を観て、命をもっともっと大切にしていかなければいけないんだ、と思いました。日本は平気で人を殺したり、自分の親でも、簡単に殺してしまう人がたくさんいます。こんなことではこれから先の日本(世界)が思いやられます。自由もなく毎日を過ごしている私たち、自由すぎてだんだん心がなくなってきて、汚れてきています。
 映画の中で、自分の孫を守るために自分を犠牲にして亡くなったおじいちゃん、足を打たれ、このままみんなと一緒に逃げたら足を引っ張ってしまうと思い、自分だけ隠れて家に残り亡くなったおばあちゃんなど、人のために自分を捨てるなんて、とても勇気がいります。先生ならそんなことできますか? 私は分かりませんが、たぶん、戦争の時に生きていたらしているかもしれません。だけど、今急に戦争が始まったとしても、自分を犠牲にできる人は少ないと思います。もう一度みんな自分を見直して、一人一人を大切にできる人が増えたらいいなと思います。私たちが大人になった時、どんな世界になっているのでしょうか。きっと悪い世界になっていると思います。いい世界になるよう祈っています。




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