ついに自衛隊がイラクに出動しました。戦後はじめての日本軍の本格的海外派兵です。
アメリカのイラクに対する一方的な武力攻撃と占領支配は、国際法に背く、許すべからざる犯罪です。これに武器を持って自衛隊が参加することは、決して国際社会において日本に期待されている役割ではありません。
日本国民は、第二次世界大戦における加害と被害の悲惨な経験に学び、戦力の保持と武力の行使を永久に放棄することを誓って、平和憲法を制定したはずです。小泉政権は、この平和憲法に背き、数々の戦争法をつぎつぎと制定し、さらに「憲法改正」まで行おうとしています。
もっとも熾烈な地上戦といわれた沖縄戦で、沖縄は住民の3分の1が犠牲になり、今なお、米軍基地が集中し、さらに機能が強化されようとしています。こうした状況の中で生きることを余儀なくされている私たちはあらゆる戦争に反対し、沖縄から軍事基地をなくすことを通して世界に平和をもたらすことを熱望しています。
アメリカの無法なイラク攻撃と占領、それに対する反撃、そして巻き添えになり殺されていく多数のイラク民衆。このような惨劇を前にして、沖縄の基地が再び他国への攻撃に利用され、また自衛隊が武器を持って戦場に出向くことは許せません。アメリカの軍事政策に加担する日本政府やそれを追認するような政治的雰囲気を絶対に容認することができません。
私たちには、声を出して政府を変えていく責任と力があります。戦争の加害者になることも被害者になることもやめなければなりません。
平和は武力によって達成することはできません。私たちには、街頭で、集会で、選挙で、言論活動や文化活動で、不服従行動で、考えられるあらゆる手段を用いて戦争に連なるすべての動きに反対し、平和創造の活動を展開していくことを宣言します。
平和を愛する世界中の人々が、ともに立ち上がることを期待します。
2004年2月12日
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